桐の特性・桐箪笥
奈良正倉院の国宝収納に桐箱、高級な絹の着物保存に桐箪笥など、貴重品を保存するために桐箱が使われたのは、桐材にその特性があるからである。
しからば、その特性とは何なのかを挙げると、
- 虫がつきにくい
- 燃えにくい
- 調湿作用がある
- 加工しやすい
- 防腐性に富む
- ECO~環境にやさしい
- 加工して美しい
- 非常に軽い
など列挙すればきりがない。
たとえば、家が火事のとき、杉の発火点は238度に比較して、桐は425度などである。
特に、20ミリ以上の厚さがある桐箪笥の場合、発火せずに表面が炭化しやすく、内部まで燃えるのに時間がかかるのである。
消防車が水をかければ、銅材の桐口表面が水分を吸い膨張するから、箱の中は燃えないといわれいてる。
火災にあっても重要な保管物を熱から防いでくれるからである。
加工して美しい
加工しやすく、木目が明瞭、色は何ともいえない優しい色合いで表面をカンナで削ると光沢が出ます。
木面が柔らかいため、うずくると凹凸ができる。
表面が燃えやすい部分と燃えにくい部分があり、バーナーで表面処理をすると凹凸ができる。
塗装で時代仕上げができるなど表面化粧がお客様の希望で選択の幅が自由である。
ECO~環境にやさしい
植林して20年経過すると育成し加工材料として利用できる。
虫がつきにく
桐のちゅうしつ成分の中には昆虫を寄せ付けない成分(セサミン)が多量に含まれている
米びつに使われているのも、その所以です。
防腐性に富む
それは桐材に防腐成分のタンニンが多く含まれているためで、このタンニンが桐箪笥は腐ることなく長くつかうことができます。
桐材はカビをシャットアウト
湿気の多い時期には、調湿作用により箪笥が膨張します。
これにより、さらに隙間を無くして湿気を内部にいれません。
引き出しの中を乾燥状態に保ち、カビから衣類を守ることができる
桐箪笥が末永く愛される所以
絹の着物など貴重品を末永く保管することを以上の多くの特性を満たして収納箱が桐箪笥です。
祖母、母が数十年使い込んだ桐箪笥は、
- 修理
- リメイク
- 削りなおし
- リフォーム
- 再生
など多彩な表現で新品同様の風格に再生されて孫娘や娘に喜んで使われているのです。
【告知】桐箪笥”ポロニア”受注製造決定
伝統的技術を継承して、桐ダンスの更生修理のサービスを行っている山本工業ですが、このたび、クラッシックモダン桐箪笥・ポロニア 受注生産が決定しました。
桐ダンスの延長線上に日本における家具の和風モダーンの典型として開花し、佐藤内閣総理大臣賞受賞、Gマーク選定によるポロニア。
- 通産省・グッドデザイン選定
- カナダモントリオール博覧会
- 日本の家具出展
- 三越百貨店本店をはじめ各百貨店展示
- 野球・王貞治(元監督)婚礼調度品お買い上げなど著名人多数
のクラッシックモダン桐箪笥”ポロニア”を2019年5月より、受注製造を予定しています。
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